漢方

 こんばんわ、東望大久保医院の大久保 仁です。

 先週の日曜日、大野 修嗣先生(クリニックを開業されていますが、国際東洋医学会の理事である、漢方では高名な先生)の漢方セミナーを受講して参りました。今回、2回目。

 1回目のテーマ 気血水と恒常性維持機能

         『気逆・気鬱・気虚』

         『瘀血(おけつ)と血虚』

         『水毒』

          痛みと漢方

 今回のテーマは 「生薬の組み合わせ」

          治療原則

          風邪と漢方       でした。

 私の母(当院の大久保喜久子先生ですが、)の書棚には漢文の傷寒論や、なんたら生薬の本などがけっこうたくさんあります。

 以前も盗み読みしていたんですが、今は内科的疾患も診察させていただく機会がありまして、今度は堂々と読ませてもらっています。

 「外科医だから、漢方なんて」と思う方もいるかもしれませんが、漢方的な考え方は実は臨床的な外科医からすると、いわゆる西洋医学的内科医(こう言う呼び方が適当ではないとも思うが)と対比すると、病態に対する考え方がしっくりくることが多々あるように思います。特に『傷寒論』で述べられているインフルエンザなどを代表するウイルス感染症に対し経時間的に病態を考察していくさまは、まさにサイトカイン(感染や、炎症の時のサイレン的な物質)の変化などを想定していたのではないか、と思えるほど(中国の歴史も好きなんです。)です。侵襲学マニアとしては美味しすぎます。完全にオタクですいません。

 私の高校の先輩であるU先生も、以前、「けっこう漢方にはまっている」的なことを言っておられ、「あ、やっぱり」と納得しています。

 私は、手術という手段も、西洋医学的思考や薬も、漢方も、患者さんとともにその悩みを解決していく時の道具の一つ、より習熟したいと願う、この頃です。