セカンドオピニオン

セカンドオピニオンとは?

セカンドオピニオン」、直訳すると、「第2の意見」となります。

主治医以外の他の医師や専門家から意見を聞いて、患者さん自身が今後の治療方針を考えていくというものです。
医療技術は日々進化をしていますが、病院によっては行われていない治療法があったりと治療方法もさまざまです。
病院によっても、医療技術に差が生まれてしまうのも今では現実のものとなっています。

近年、「セカンドオピニオン」の存在が注目されるようになってきました。
患者さんにとっては、病気と向き合い、前向きに治療を受けるためにも、自分自身で治療法を知り、選択できるセカンドオピニオンの存在は、それをうまく使うことができれば、心強いものとなります。

さて、セカンドオピニオンを受けた場合、保険は適応されるのでしょうか?
保険外ともなると治療費用が心配されますよね。
残念ながら、健康保険が適用されるのは、「診察、治療」においてのみです。
セカンドオピニオンは「診療」でなく、「相談」となるため、保険は適応されません。
保険適応にはなりませんが、医療費控除の対象にはなります。
確定申告で年間の治療費用を申告することで税金が戻ってくる場合もありますので、税務署の情報をチェックしてください。

セカンドオピニオン」は全額自己負担が原則ですが、それでも重い病気にかかって不安な時には、主治医以外の医師やその病気の専門家の意見を聞いてみたくなるのは当然のことです。

単なるドクターショッピングとなるのは厳に慎まなければなりませんし、いろんな医師に意見を聞くために時間を費やし、自分の病気の治療開始が遅れることになっては本末転倒ですが、「セカンドオピニオン」を利用し、その病気への理解を深めたり、主治医が提示する治療法の他にどんな選択肢(治療法)があるのかを知ることなどは病気と闘っていく上でとても大切なことです。

また、医師といえども、人間ですから、過ちを犯さないとは限りません。
万が一、誤診などがあった場合の確認も含めて、正しくセカンドオピニオンを利用することは決して無駄ではありません。

セカンドオピニオンの費用の相場は?

セカンドオピニオンは全額、自己負担です。
費用は各病院で料金設定がなされていることがほとんどで、病院によって費用が異なります。
30分1万円がおおよその相場のようですが、それ以上の料金が設定されてある病院もありますので、事前のチェックが必要です。

セカンドオピニオンのやり方は?

セカンドオピニオン」はあくまでも主治医の治療方針に対する、「意見」を別に求めるということで、「転院を希望する」ということではないことをまず理解しておく必要があります。

主治医に、「セカンドオピニオン」を受けたい旨を伝え、診療情報提供書とレントゲン写真などの診療データの用意をお願いします。
診療情報提供書と診療データは、セカンドオピニオン先に、今までの診断と治療結果、また、病状の推移などを説明するために大変重要なものです。
診療情報提供書とは、いわゆる紹介状のことですが、これまでの治療経過や症状など、紹介先の医師にとって大切な資料となります。
紹介状を発行する際には、診療情報提供料という費用が発生しますが、この費用については、健康保険適用の対象です。
セカンドオピニオン先では、それらの書類を持参し、他の医師の意見を尋ねましょう。

その際、どんなことを聞きたいのか、前持って整理しておくことは重要なことです。
限られた時間の中で、自分が聞きたいことを整理しておけば、「セカンドオピニオン」がスムーズに進みます。
今までの診療経過、症状、現在の状況なども踏まえて話すことを整理しておきましょう。

セカンドオピニオン後は、主治医にセカンドオピニオンの内容を報告します。
これまで、主治医が提示した治療内容と、セカンドオピニオンでの意見がほぼ一致することも多いです。
セカンドオピニオンで話された内容も含め、再度、主治医と相談して、今後の治療について納得して決めていくことになります。
それに関しても、今では、いわゆる「標準治療」、「エビデンスに基づく医療」、を中心に行っている医療機関の医師であれば、いわゆる正当と思われる「セカンドオピニオン」を嫌がる医師はあまりいないのではないかと思います。

大切なことは、患者さんご自身の意見をはっきりと伝えることです。
自分が今後、どうしていきたいのか、何がわからないのか、はっきりと強い意志を持って望めば真摯に答えてくれるはずです。

セカンドオピニオンのご案内

セカンドオピニオン」は当院以外の医療機関におかかりの患者さんに、当院の専門医が、主治医からのセカンドオピニオン用の診療情報提供書(紹介状)により、現在の診断や治療法(主に乳がん、消化器がん、甲状腺がんなどに関して)についての意見を提供するものです。

治療する医療施設の変更をご希望の場合は、「セカンドオピニオン」の対象にはなりませんので、原則として一度、外来を受診していただくことになります。(ただし、入院中の場合は、自費診療となることもあります。一度ご退院をされた方が良い場合がございます。かかっている医療機関にご確認ください。)

セカンドオピニオン」の対象は、患者さん本人の受診を原則といたしますが、患者さん本人に代わってご家族が受診されることもできます。
患者さん本人の同意書(ご家族が代理受診されることに同意する旨の同意書)、患者さん本人と代理受診されるご家族との関係を証明するもの、健康保険証をお持ちください。

「セカンドオピニオン」の流れ

  • 1申し込み

    完全予約制

    事前に、当院の受付にまずお電話で「セカンドオピニオン」のご希望があることをご連絡ください。
    セカンドオピニオン申込書」に必要事項を記入し、FAX(095-839-8812)にてお申し込みください。
    郵送でも結構です。
    申込書はこちら

    申し込み先または郵送先

    〒851-0134
    長崎市矢上町170-40
    医療法人社団 東望会 おおくぼ乳腺クリニック
    大久保 仁 宛
  • 2日時の決定
    申込書を受付後、担当医師、日時等をご連絡いたします。
    時間につきましては、ある程度時間をとってお話をお聞きしなければならない関係もあり、ほとんどが午後からになります。
    申し込み内容によっては、事前にセカンドオピニオン用の診療情報提供書(紹介状)および検査データ等をお持ちいただく場合がございます。
  • 3当日の流れ
    当日はセカンドオピニオン用の診療情報提供書(紹介状)および検査データ等をお持ちいただき、お越しください。
  • 4報告
    セカンドオピニオン外来終了後日、「報告書」を作成し、紹介元の医療機関へ郵送いたします。

時間および料金

受診時間は、完全予約制ですので申し込み時に承ります。

30分まで 11,000円(税込)
以降30分毎 11,000円(税込)

注意事項及び相談の対象外となる場合

  • 現在の主治医の同意が得られていない場合、あるいは紹介状や資料等をご用意できない場合。
  • 主治医に対する不満、医療事故、初めからの転医希望に関するご相談。
  • 相談内容に対応できる専門医が不在、あるいは当院の医師が専門外の案件と判断した場合。
  • 医療費、医療給付に関するご相談。
  • 外国語による紹介状や外国語による説明を要する場合。
  • 精神疾患に関するご相談。
  • 内容によってはセカンドオピニオンではなく、一般外来の受診をお勧めする場合もございます。